2010年4月23日 (金)

中国旅行記

  実は3月上旬に中国へヘレボルス・チベタヌス(クリスマスローズ)見学ツアーに同行した(企画して仲間を募った)。その後報告も一部ご紹介。

19世紀にアルマンダビット宣教師がチベタヌスを発見して発表してから長年謎に包まれていた種であったが、やっと我々一般人にも手の届く花になりつつある。が、その実態を詳しく紹介している人は少ない。

自生地の環境からすると、日本の福寿草に近いが、生育期には非常に水を欲しがる植物のようである。根の量に対して、地上部の生育が旺盛なことからもうかがえる。おそらく今ちまたで売られている輸入品ははっきりいって購入しても、育たないだろう。成長期には雪解け水が常に流れ水分は豊富、標高1600mで年間をと通して涼しい。こんな素晴らしい環境のものが過酷な日本で育つはずがない。種子から日本の環境に合わせて育てるしかないだろう。もしくは”ヨシノ”のような雑種強勢が創られないと、育てるのは本当に難しい。

写真を数枚紹介します。

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案内、同行してくださった、我らが師匠、森和夫先生と僕の恩師ジョン。2匹のパンダが出たー!なんて口が裂けても言ってはいけませんが、このお二方良いコンビ!

実は彼が”行きたい”との鶴の一声で始まったこの企画。通訳兼で参加した。実はこの場所2回目。ガビ山麓にて満開のヘパチカ・ヤマツタイ(雪割草)をバックに!

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信じられない!崖に張り付いた、満開のプリムラ・シネンシス(雲南サクラソウ)。

日本では白花タイプが多く流通しているが、基本はピンクである。白花は稀。はっきりいって出来すぎているくらいきれい・・・。品種改良の余地なし!

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ヘレボルス・チベタヌス

やっと満開のチベタヌスに会えた・・・・・涙。

これ以上ないという素晴らしいタイミング、のびのびした株姿、みずみずしい透明感があり清楚な花。そして和紙のようで、やさしい淡いピンクの花。

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プリムラ・ムーピエンシスとチベタヌス

苔むした湿度満点な場所にはいつくばるように根を伸ばし、ワザビ田のよう

表土は15cmあるかないかくらい。

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近くの人家で初めてのチベタヌスを発見して満面の笑みを見せる、山形のクリスマスローズ育種家・樋口先輩。花を見る純粋な目、心洗われます。

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同行してくれた高橋プランツさん、ジョン、自分。

チベタヌスが生えている環境をご紹介。岩盤、岩場の上に低木が生え、落ち葉の積もった場所を好んで生息している。薄暗い感じ。夏になるとクサソテツや、ブタクサ、アシサイ、バラ科のものなどが1.5m位の高さまで茂り、覆いかぶさるような状態になるようだ。

おそらく夏の休眠期もある程度の湿気は保たれている状況と考える。栽培のポイントにつながる発見が多くあった。

夏に先生が訪ねてみるとのこと。また話を聞きたい。

それとは別に、この土地の地権者とも会うことができた。地権者ははっきりいってチベタヌスには興味がない。むしろチベタヌスを掘って薬用になるからという理由でホウノキを植えている。それらが成長した時には恐ろしい・・・・。先生はここを保護したいという意思を伝え、その活動も始める予定。また森先生の植物に対する思いやり、チベタヌスを見るやさしい目を見た。

それにしても、何度見ても飽きない、この誇るべき素晴らしいアジアのクリスマスローズ。この魅力は果てしない。素晴らしい環境を守るため、僕も出来る限りの協力をいろいろな形でしたいと思う。

日々のクリスマスローズの厳しい市場競争、趣味者、メディアからの要求に追われているような気分に勝手になり、内にこもり気味だった自分。焦ることない、ゆっくりいかなくては。生きていくには経済的にお金は必要であるが、それ以上に植物に触れることのできる楽しみ、もっと喜びを感じタイと思う。

そして同行してくれた方々のように、心から花が好きという、花好きの輪を広げたい。花を楽しむには、人とのつながりを大切にすることは不可欠。多くの人と喜びを共有し、、思いやりを持ちながら、つながりを深めていきたい。

クリスマスローズシーズン終盤、忙しくて出発の数時間前に荷物を詰めてあわてて家を飛び出して数日。

山の中でゆっくりした時間、空気が流れる。

毎晩、師匠ジョンと同じ部屋でいろいろなことを語りあったが、何よりも大切にしていることを改めてこの旅で教えられた。

親愛なる皆さんこれからもよろしくお願いします。 

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みんな元気、息子も無事です

特発性血小板減少性紫斑病

これが息子の病名でした。昨日検査があり順調に回復に向かっているので、ご心配くださいました皆様、ありがとうございました。自分は何一つ大きな病気にかかったことがなかったので、気が動転していました。まさかの白血病ではないかと・・・。

余計なことをブログに書き、皆さんにご心配をかけ失礼しました。

家族の絆が深まった気がしております。

それ以上に自分自身、生まれてこれまで健康診断というものをしたことがないので、そろそろ行こうと決意をしました。

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2010年4月22日 (木)

大満喫の南アフリカ

無事の帰国後、息子が入院。僕がアフリカから悪い病気でも持って帰ってきたのではないかと心配したが、関連性はないようだ。血小板の急激な減少によるり血が固まらない状態。病院で全体安静の日々が続くが、峠は越え、後は薬の投与によ李時間だけが解決してくれる状態。もうしばらくはかかりそうだが、近日中は大きな出張の予定がないので助かった。ゴールデンウェイークも病院通いで終わりそうだ。家族を大切にしろという神の声と受け止める。

前置きは長くなったが、自分自身は無事に南アから帰国。しかもかなり満足させてもらった。話題のドバイで乗り換え、合計22時間くらいのフライトは長かったが、映画を見て、仲間と飲んだくれている間に、あっという間についてしまった。

後は文章より写真で紹介する。

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テーブルマウンテン・・・・晴れるのは珍しい。ラッキー頂上を散策、ネリネを発見!

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荒野、エリカの宝庫。たかが数時間で10種以上のエリカを見た。

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巨大アロエ・・・・山火事(草原)の数週間後。すでに芽吹きが見られ、ちらほら球根系も!!!ユーコミスもこんにちわ。ちなみに後ろの木は枯れている。このアロエは、小さい株は茹でアロエになっていた。

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涙  涙  感動の涙

満開のネリネ原種フミリス・・・・山火事の後だろう。

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別の場所で、同じ種フミリス・・・植生もまったく違い、花の変異も以外にあることにびっくり。

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そして・・・・・

やっと会えたね本家本元ダイヤモンドリリー、涙。

10年来の願いがかなった。   

ネリネ・サルニエンシス

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ヒガンバナ!?と同行した山本氏つぶやく・・・・・

確かに言われればだが、輝きが違うでしょ!!!!!

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ハエマンサス・コッキネウス

赤花・マユハケオモト意外と個体差があったぞ、近年中に改良して皆さんにお届け!!

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南アフリカといえば・・・

キングプロテア 国の花

迫力満点

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最後に一緒に同行してくれた有と満開のブルンスベギア・オリエンタリス!大感謝。

毎晩のワインでの宴会、楽しかったですね。

グリーントラベル横山(自称)、この旅よくやってのけました。

10年来、夢を見続けてきた南アフリカ

旅行会社に頼むもの、タイミングが合わず、そして僕には重たい費用の面・・・・・。

思い切って今回の旅はすべて自分で企画して、飛行機の手配、現地と調整、通訳などなど、とにかく事前準備が正直大変だったが、その分実のあるものとなった。当初は自分でレンタカーを借りて移動する予定だったが、治安の問題などあり、現地の案内人をお願いすることにしたのだが、これが大正解。ケープを知り尽くすタネ採り屋さん(表向き)、またその傍らこのような案内も多少してくれるような、自然観光兼環境ガイド。最終的な経費は予算の半分くらいで収まったのも、助かった。うれしかった。

総括

正直見るものすべてが新ものではない。はっきり言って、ほとんどのものは園芸化されており、どこかで見たことのあるものが多い。

しかし自然環境で見られるということは非常に勉強になったし、おもしろかった。日本や中国の山であればなんとなく想像がつく植生に対する勘が、南アフリカでは全く通用しない。どこへいっても、次何が出てくるんだろう、何があるんだろうの連続で、常にドキドキ・ワクワクの毎日で、玉手箱を目の前で次々に広げられているようだった。

ケープ周辺は大きな木が少ない。5~10年の期間に頻繁に山火事が起きるからのようだ。山火事があった1~3年後の世界は球根植物にとって格好の場で、競争相手が減り、陽を良く浴び、よく成長して花を咲かせることができる。ものすごいバランスだ。プロテア、バンクシアなどもきちんと火事後に備え、タネを飛ばし数年後にはちゃんと実生が生えているのがわかる。自然の摂理にただただ驚くのみだ。

我が家のネリネ、火であぶってみようかな。

それ以上にネリネの新たな過去、そして育種や方向性、将来性が見えたことが、何よりの収穫となった。数十年後をご期待ください。

現地を案内してくれたキャメロンさん。気の良い花好きのおっちゃん!大感謝。

そしてなにより同行してくれた仲間・先輩、大感謝!

この色濃い思い出、今回も本当に人に恵まれた一生涯忘れない旅の一つになりました。

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2010年3月25日 (木)

春の通販

春の原種シクラメン通販ですが、アフリカに行くため自分では時間が取れないので、船橋の渡辺花店さん http://www.wa-hana.net/info/info.html にお願いをしました。粒ぞろいの子達が嫁入り先を待っておりますので、ご連絡ください。

よろしくお願いします。 

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あこがれのアフリカの大地

今週末よりしばらく留守にいたします。

ネリネの原生地である南アフリカへついに旅立ちます。植物・球根の宝庫ケープ、乾燥した大地でどの様な生存競争を生き抜いているのか、五感で感じてこようと思っています。ポットでしか育つ姿を見てない自分には今後の大きな一歩となると信じています。あこがれの、ネリネ研究家グラハムダンカンさんともアポが取れ、会えそうです。ネリネの将来像が語れるとうれしいな。

個人企画ツアーなので、治安など問題視されていますが、田舎なのでなんとかなるでしょう。海の女神(ネライネ・ネリネの語源)が守ってくれるはず・・・、なんて甘くないようですがいつも以上に慎重に行きます。

それではさすがに今回は携帯が通じないかと思いますので、4月7日以降にご連絡を下さい。よろしくお願いします。 

横山直樹

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2010年2月 4日 (木)

2月予定

心温まるコメントありがとうございます。

2月の予定です。

2/9~14 神代植物公園・温室にて展示即売会(父が一日おきにいます)

2/10 大阪にてハイポネックスの講習会にゲストスピーカーとして参加。

2/24 同じく東京にて、ハイポネックスの講習会にゲストスピーカーとして参加。

2/13 福岡・海の中道公園にて、クリスマスローズ講習会(雪割草の岩淵さんと一緒です)

2/19~21 東京・池袋 サンシャインにて展示即売会。NHKの樋口さんも話をされます。

2/26~28 大阪・咲くやこの花館にて即売会。今回は展示はやや縮小・・・?他の生産者と共に出店です。27日に行く予定です。

またあちこちに行きます。お会いしましたら、お声かけください。

よろしくお願いします。 

なおき

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2010年1月27日 (水)

1月の予定

もう終わりですが、1月の予定を書かせていただきます。早速ブログを開いたので、書き込みです。

1月30日・・・・・ 京成バラ園・ガーデンショップにて講習会を行います。クリスマスローズが中心ですが、原種シクラメンの話もします。販売も少々行いますので、よろしくお願いします。 詳しくはhttp://www.keiseirose.co.jp/garden/gardencenter/gardencenter.htmlまで。

1月31日・・・・・ 水戸植物園にてクリスマスローズ講習会。趣味家の多く集まる予定。育種の話などもしようと思います。

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ブログの管理についてお詫び

ブログを読んでくださった皆様、ありがとうございます。

いつも大変お世話になっております。しばらくブログアレルギーに侵され、見ることすら避けていましたが、それが大変なことに・・・・酷い書き込みの雨嵐。自分の知らぬ間にことがどんどん進んでしまう、恐ろしい世界です。気を悪くされた方も多いかと思います。申し訳ございませんでした。

いただいたコメントなどは、確認してから掲載されるように設定しました。

情報ページとしてまた少しつつ活用しようと思います。

今後ともよろしくお願いします。 

なおき

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2009年8月 5日 (水)

ネリネの通販開始です。

ご無沙汰しております。

落ち着かない毎日ですが、何とか地に足を着けようと植物に向き合っております。

英国シクラメン協会日本支部の立ち上げも何とか無事に進み、第1回の会報誌も送り終え、やっと軌道に乗り始めたというところです。自分自身原稿を書くことで、改めて初心に戻り、原種シクラメンを見つめ直す非常に良い機会になっており、改めて可愛らしさ・魅力に引き込まれています。もしご興味のある方、是非ともご連絡を下さい。

さて、天候不順が続き植物に与える影響が心配な今日この頃ですが、ネリネ・ダイヤモンド・リリーも完全に休眠に入り、植替え等が出来るようになりました。また懲りずに今年も細々と通販をしたいと思います。

流行廃りが激しい世の中、このネリネ・ダイヤモンド・リリーは大きく流されることなく、安定して低空飛行を続けている印象を受けます。本当に分かっていただける人に、本物を届けたい。

今年は雑誌・メディアに取り上げられ、もしかしたら少し脚光を浴びることになるかもしれません。それでも、安定してゆっくり大切に育てて行きたいものです。

よろしくお願いします。   

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2009年3月23日 (月)

売り切れのお知らせ

ご注文ありがとうございます。開始初日にして、既に売り切れてしまったものが2点あります。

ヘデリフォリウム タイルバーンヘレナ

ペルシカム 横山ダブルピンク

の2点です。

申し訳ございませんが、上記以外のものでご注文くださいますよう、よろしくお願いします。それにしても、これだけブログもサボってしまったのに本当に良く見て気が付いてくださる片がいるのだと、驚きました。近年の失敗により、来年再来年のネタが少なくどうなるか分かりませんが、引き続き横山の原種シクラメンをよろしくお願いします。

      

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